自然豊かな白駒山荘ですごす3泊4日(3年生学年合宿)

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3年生は長野県は北八ヶ岳に位置し、“コケと原生林”が豊かな白駒池湖畔の白駒山荘で3泊4日過ごしました。 東京との気温差は12℃ほど。 自然を存分に味わい、自然を知り、その中で活動する楽しさを味わいます。 学年登山はニュウを予定していましたが、天候との関係で、ニュウ登山道途中の「湿原の森」までの軽登山・白駒池一周散歩に変更して臨みました。 普段はみることのない珍しいコケを観たり木々が生い茂る森の中を歩き「たくさん自然を味わえた!」と子ども達ものびのびと活動していました。 「今まで話したことなかった人とも仲良くなれて楽しかったです!」 「またみんなで行きたいです!」 解散集会で語っていた子ども達の言葉から充実した合宿だったのだなぁと感じました。

校長ブログ “総合6年”沖縄に学ぶ君たちへ

 「なんで戦争するのか 私は聞きたいです」~6年生・沖縄特別授業から~

今年も6年生の総合学習「沖縄」の取り組みが始まりました。
学習のスタートは校長の特別授業から始まります。

6年生の子ども達は約1時間、集中して話を聞いてくれました。
授業の後、感想や質問を書き、届けてくれました。
丁寧な感想にお礼を言うと共に質問に応えました。
れからの学びの中でたくさんの疑問を持ち、自らの頭で考え自分なりの答えを見つけて
いってほしいと思います。 以下は6年生の子ども達の疑問に応えた手紙です。

2025年度 特別授業 沖縄に学ぶ君たちへ授業の感想に応えて

                                     2025年4月22日(火)  大野 裕一

6年生のみなさん

先日の授業は長い時間でしたが、集中してしっかり話を聞いてくれてありがとうございました。

みんなの顔と気持ちがこちらにしっかり向いていて とても話しやすかったです。

最後の質問もたくさんしてくれました。

その一つ一つがとても大事な質問で「すごいなあ!さすが6年生だなあ!」と感心するものばかりでした。

ぜひ、この後の学習の中で考えてみてください。

ていねいに書いてくれた感想もすべて読ませてもらいました。

感想からもよく話を聞いてくれたことが伝わってきました。ありがとうございました。

総合学習・沖縄の学びは始まったばかりですが これからの6年生みんなの学びがとても楽しみになりました。

これからもみんなの“学びの場”に少しでも立ち会えることを楽しみにしています。


いくつか質問が出ていたので、応えたいと思います。


「なんで戦争をするのか。私は聞きたいです。」(6-1 Sさん)

→そうですね。人類の歴史の中で戦争が起きれば悲惨な状況になること、多くの人が亡くなり悲しい思いをすることは、誰しもわかっているはずなのに、なぜくり返し戦争が起きるのでしょう?みんなで考えてほしいテーマですね。Sさんは、どうしてだと思いますか?きっと戦争をすることで得をする人がいるのではないかと先生は思います。そして実は戦争を始める人は実際に戦場にはいません。そのあたりがヒントになるのではないでしょうか?ぜひ6年生もこの問いの答えを考え、先生にも教えてください。


「大野先生は真の平和はなんだと思いますか?大野先生が思うことで教えてください。」(6-1 Sくん)

→だれもが日々の生活を不安なく過ごすことができること、その上で幸せを感じられる日常を送ることができること かな…先生は、ぼーっと、青空を見ながら温泉に入っているとき「平和だな~」なんて感じます。たくさんの人が感想に「真の平和について」自分の考えを書いていました。みんなでいろいろ出し合ってみたら、いろんな考えがでておもしろいと思いますよ。


③「沖縄も日本なのになんで差別されているの?」(6-1 Nくん)

→いい質問ですね。そもそも差別するとは、どういうことをすることなのでしょう?誰が沖縄を差別しているのでしょう?沖縄はどのように差別されているのでしょう?そこから学ぶといいかもしれませんね。誰がどのように差別をしているのか、その事実を知ることで、なぜそのようなことが行われているのか、考えることもできると思います。簡単なことではありませんが、ぜひ調べてみてください。まずは本当に差別されている事実があるのかないのか調べてみることから始めてはどうでしょう。


④「なぜ人は戦争や、そのための準備をしてしまうのですか?」(6-1 Aくん)

→いい質問ですね。Aくんは、どうしてだと思いますか?すべての人が、戦争の準備が必要だと考えているわけではないのでしょう。じゃあ、こうした準備が必要だと考えている人は、どのような理由から戦争の準備をしているのか、聞いてみてもいいかもしれません。実際に戦争の準備をしている人に尋ねてみるのもいいですよね。


⑤「(去年の6年生が行った海=エメラルドビーチ)そこって行けますか?」(6-1 Shくん)

→去年は台風の影響で渡嘉敷島への船が出ず、島に渡れませんでした。そこで本島にあるエメラルドビーチに行きました。渡嘉敷島へ渡れなければ行くかもしれませんが、島に渡れれば行くことはありません。


⑥「(沖縄へは)飛行機で行きたくないのですが船で行ってもいいですか?(飛行機こわい)」(6-1 Shくん)

→自分の気持ちを正直に言ってくれてありがとう。先生も初めて飛行機に乗った時は怖かったよ。でもだんだん慣れてくるよ。大丈夫、安心してね。先生は沖縄に船で行ったこともあるけど一週間かかったよ。学習旅行に船で行くことはできないよ。


⑦「なんでまだ沖縄には(めずらしい)生き物がいるのか?」(6-1 Rくん)

→沖縄には珍しい生き物がたくさんいるという話をしたね。それはそもそも沖縄が“東洋のガラパゴス”と言われるぐらい豊かな自然にあふれる場所だったということからなんだよね。周りを海に囲まれて外敵に襲われることなく生きていた珍しい生き物が残っているんだね。とても貴重で世界でもまれな場所なんだよ。でも最近は様々な理由から珍しい生き物がどんどん絶滅しているようだよ。ぜひその辺は調べてみてほしいなぁ。


⑧「どうして基地が日本にあるのかが気になった」(6-1 Kくん)

→いい疑問だね。まずは日本に、どのくらいの数の基地があるのか、どんな種類の基地があるのか、調べてみることから始めてみるといいかもしれないね。そして基地は、どんな役割があるのか、そこでどんなことをやっているのか、知ることから始めてはどうでしょう。その上でなぜ基地があるのかを考えてみるといいかもしれないね。いろんな人に聞いてみるのもいいかもしれないね。



⑨「東洋のガラパゴスがあるなら西洋のガラパゴスはどこですか?」(6-1 Syくん)

→西洋のガラパゴスとは、本家本元のガラパゴス諸島のことです。日本から見て地球のちょうど裏側、南米エクアドル領にあります。ゾウガメ・イグアナなど珍しい生き物がたくさんいるところですよ。ぜひ調べてみてください。


⑩「どうすればせんそうをなくせるのか考えたい」(6-2 Aくん)

→いい疑問です。人類の長い歴史の中で多くの人が考え、なかなか実現できない課題ですね。ぜひみんなで考えてみてください。そのためにも今起きて戦争についても何が原因で起きているのか学んでみてください。

 

⑪「『人間が人間でなくなる』ということがとてもひっかかりました。人間なのに人間でなくなってしまうのか?心がなくなる?なぜそうなってしまうの?そもそもどうしてそんなことにまでやるのか?と思いました。」(6-2 Mくん)

→大事な言葉にひっかかったね。「人間が人間でなくなる」とは、どんな状況のことをいうのでしょうね。まずは知ることから始めてみましょうね。そして具体的にどんな時に「人間が人間でなくなる」と感じるのでしょうね?みんなは、この言葉をどう考えますか?これからの学びの中できっとこの事かなと思う場面はたくさんあるのだと思います。ぜひ自分なりの考えを持てるような学びをつくっていってください。


⑫「38年前、総合学習『ヒロシマ』はなんで『ヒロシマ』なのか?」(6-2 Hくん)

→広島は1945年8月6日、初めて原子爆弾が人の上に落とされた場所です。一瞬にして15万人ともいわれる人の命が奪われました。詳しくはこれからの授業の中で学ぶことになりますが、原爆が落とされた街としてカタカナで「ヒロシマ」と表されることがよくあります。ぜひ、このこともしっかりと学んでほしいと思います。


⑬「人間が戦争をしないなんて出来るのだろう?」(6-2 Eさん)

→そうなってほしいと多くの人が望んでいるけど、なかなか実現するのは難しいよね。日本は少なくとも80年は戦争をしていないけど、それはなぜなのか、そんなところにヒントはあるのかもしれないね。映凪は、この疑問の答えはどう考えますか?みんなは、どう応えるだろうね。


くりかえしになりますが感想をたくさん書いてくれて本当にありがとう。

全ての疑問を取り上げることはできませんが、とても丁寧に感想を書いてくれたことうれしいです。

ただ沖縄の学習は始まったばかりです。みんなが持った疑問や興味をぜひこれからの学びに生か

してください。たくさんの疑問があればあるほど、みんなの学びはふかまると思います。

そしてクラスの中で、ぜひ自分なりの考えを出し合い話し合ってみてください。そのことがきっと大き

な学びにつながると先生は考えます。

これから6年生の総合学習「沖縄」の学びがどのように深まっていくのか、楽しみです。